鮨は飽きる

なんでなんだろうな。港区の男たちはこれ見よがしに死んだ高級魚を食わせて来る。何時間もかけて食わせて来る。食後に満足感はあるが、これが美味しいものをたらふく食べたが故の満足感なのか、ただ単に時間をかけてチンタラチンタラ料理を出されたから腹一杯になった気になっているだけなのかが分からない。たしかに魚に旨いと書くだけあって鮨というものは美味しいのだが、2万円の鮨と4万円の鮨の違いなど全くもって分からない。普通に考えて、竿ばかり口に含んでいるような女が高い鮨の旨さを繊細に理解することなど不可能である。そろそろ、鮮度の高いイケメンを食わせてくれ。醤油を一々ハケで塗んな。

青春はお金で買えない

モテた経験はお金では買えない。大人になってお金を持つことによってモテ男の模造品になることは可能だが、やはり青春時代にモテるのとは訳が違う。逗子マリーナにヨットを持とうが、葉山の別荘でBBQをしようが、学生時代に男女混合で富士急へ行ったり、大学のサークルでBBQをしていたような連中にはどう足掻こうと敵わないのである。

そもそも、港区なんぞで遊び呆けている大人たちは学生時代クソ陰キャ or 田舎者である。地元で本当に人気者だった奴らは、そこに留まる方が居心地がいいので、わざわざ港区なんぞに来ない。大金を払ってまで買い戻したい学生時代のコンプレックスなどないのである。

容姿の美しさは大きな魅力であり、この街では最強のパスポートになるが、いつまでたっても顔がいいだけの頭すっからかん女を取っ替え引っ替えしている男を見ると、「学生時代にはきっと美人に相手にされなかったのだろう」と胸が痛む。これは男女逆でも然りであり、整形してアイドルや俳優を主食とすることに成功した元ブスたちもここで学生時代のコンプレックスを解消しているのだ。おまけに港区はブスを勘違いさせる街でもある。野良猫が気まぐれで人間様からエサをもらえたら、味を占めてまたその場所に来てしまうのと同じ現象が起きており、ブスがのさばってしまうのだ。決してこれは私の自己紹介ではない。

妹尾ユウカ

独自の視点から綴られる恋愛観の毒舌ツイートが女性を中心に話題となり、
『AM』や『AERA.dot』など多くのウェブメディアや『週刊SPA!』『ViVi』などの雑誌で活躍する人気コラムニスト。
その他、脚本家、Abema TVなどにてコメンテーターとしても活動するインフルエンサー。

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